千葉県松戸市の設計事務所｜住宅設計なら「アトリエ アル・セッション」
西船橋の築35年のマンションにお住まいのHさんご夫婦（50代）は、はじめは他の場所に移ることも考えていらっしゃいましたが、最終的には長年住み慣れたところを快適にリフォームして住もうということになりました。
初めてH邸にお邪魔したとき、東側の窓のある和室は納戸部屋のようになっていて、せっかくの角部屋の利点が活かされず、暗く沈んだダイニングスペースになっていました。テーブルセットはあるものの、物を置いているだけで、食事の際、奥様はお料理をキッチンからバルコニー側の部屋まで運ばなければなりませんでした。たんすや押入に収納しきれない洋服類をなんとかしたい、田舎からのお客様が泊まれるようなスペースも欲しい、とにかく明るくしたい、などのご希望がありました。
スケルトン（構造躯体）にして、全面リフォームすることで、理想的な空間を得ることができました。
玄関ドアを開けると正面にリビングの入口があり、リビングのドアを開け放していると、玄関ドアを開けた時、バルコニーの方まで丸見えになってしまうのが奥様の悩みでした。入口正面にディスプレイスペースをつくることでプライバシーを確保し、玄関部分を広くしたことにより、奥行き感と広がりが生まれました。調湿、消臭効果もあるエコカラットがおしゃれな印象を与えています。収納上の鏡は空間を広く見せる効果と、防犯対策を兼ねています。
東側の窓からの光をダイニングに採り込むために、中洋室との間仕切りに、閉めたままでも光を通す半透明の引戸を3枚使いました。また、奥の和室とリビングの境の壁を取り払い、引込戸にして全面開放することで、明るく、開放感のあるリビングダイニングに生まれ変わりました。
新設した押入と柱型の奥行きの差から生まれたわずかなスペースをミニ床の間に仕立てました。
普通にクロスを貼って仕上げればなんのことはないスペースなのですが、棚や周りの枠と既存の雪見障子の桟をベンガラ色に塗り、中のクロスも紅色に変えて、全体的に白い空間の中で目を引く場所になっています。小さな掛け軸や小物を飾って楽しめます。
また、エントランスのニッチや鏡の前の棚も、季節や気分によって飾る物を変えれば、気分も変わります。
そんな、生活にエッセンスを与えるような、ちょっとした遊び空間を設けました。
リフォームのヒント最初の打合せのとき、H氏は「もうこれしかないと思うんだ」と、リフォームの内容を半ば決め付けていらっしゃいました。でも、奥様のお話を聴いていると、「こうもしたい、ああもしたい、ここも困ってる」ということがどんどん出てきます。
こうだったらいいなという気持ちがあっても、いまのレイアウトは変えられないという先入観があると、「それは無理だ、しかたがない」ということになりがちです。でも、一度白紙の状態から見直してみると、案外無理だと思っていたことが可能になることがあります。
今回もユニットバスの配置を少しだけ変えたことで、エントランスホールに広がりが生まれ、それによって様々なことが解消されました。
何事も、はじめから無理だと決め付けずに相談してみて下さい。
収納スペースを確保するために奥の和室は5.5帖が3帖になりました。しかし、クローゼット型の収納を増やし、外に出ていた洋服を納めることで、スペースは狭くなっても、すっきりと広々とした印象になっています。3帖の畳スペースは、ごろごろしてくつろいだり、田舎からのお一人のお客様がお泊りいただけるスペースにもなります。
お客様の声ずっとマンションが賃貸だったため、ほとんど手を加えずに生活しづらいのを我慢してきましたが、今回購入してリフォームすることに決め、建築士の田口さんに相談しました。
我が家のリフォームを考えるに当たり、水廻り（キッチン、浴室、トイレ）とリビングの改修が一番の希望でした。そして、築30年経過していることもあり、田口さんのお勧めによって、現在のライフスタイルに対応、プラスグレードアップを考え、思い切って全面リフォームに踏み切りました。
間取りを変える事はできないと思っていた私達にとって、田口さんから出される提案は、「えー、そんなこともできるの？」という驚きの連続でした。
はじめは「こんなことは無理かな」と思っていた事でも、「とにかくお願いしてみよう」という積極的な気持ちに変わりました。
プロの方にお任せすると、素人には想像もつかないことができるんだと思いました。
玄関扉を開けると部屋の奥まで丸見えだったところを、見えなくしてもらったばかりか、優雅な雰囲気のニッチを作ってもらい、お客様に特別な印象を与える事ができています。
トイレ、洗面所、浴室は一つの扉で出入していましたが、トイレを独立させたことで、使い勝手が良くなりました。
キッチンは水切りバスケット、水切り棚などを取り入れ、洗った物が整理しやすくなりました。悩んだ末に決めた人大シンクはとてもきれいでウキウキと楽しい気分になってきます。
昼間でも家の中が暗かったのが、壁を取り払い、光を通す扉にすることで、開放感が生まれ、以前の何倍も室内が明るくなり、とても快適です。
また、今まで家の中で心の安らぐ場所がなかったのですが、和室の天井、床の間のしつらえ、玄関のニッチなど、狭い空間の中にも潤いのある演出をしていただき、大変感動しています。
全面リフォームを行なって本当に良かったと思いました。 （リフォーム1ヶ月後、奥様談）
いつも楽しいＨさんご夫婦
1ヶ月後に訪問させていただいた時、玄関の飾り棚には季節柄クリスマスツリーが、ニッチには思わず微笑んでしまう、かわいいぬいぐるみが飾られていました。楽しんでくれているご様子で、嬉しくなりました。
